ジュンの闘病記 2004年シャント術
8/16日(月) | 2004年、小学校5年生の夏休みも終わり頃、ジュンはシャント手術のため入院しました。 小学校2年生〜3年生になる春休みに受けたシャント手術で体の中に入れたチューブが、成長と共に長さが足りなくなってきたのです。それで、再度手術が必要になりました。 手術は、頭部から腹部までのシャントチューブ全てを入れ替えるのではなく、腹部だけ開けてチューブを継ぎ足すので比較的簡単なものです。なので、今までの手術と比べると、ちょっと気は楽なのですが・・・。 「行ってきま〜す!」元気に家を出て、入院。部屋は個室でした。 早速、採血してからその後心電図、呼吸機能検査、腹部レントゲンと大忙し。その後ヒマになると、電動ベッドを動かしてキャッキャッと遊んでました。 でも、夕食の時間頃から吐き気とだるさで具合が悪くなってしまい、ちょっとぐったり。個室なので午後8時過ぎまで付き添っていましたが、看護師さんに後をお願いして帰ることに。「送ってく〜」とジュンがエレベーターのところまで来てくれました。連れて帰りたい・・・(T.T) おっと、初日からこんなことじゃ、いけない!!!みんなで頑張らなくっちゃ。 |
8/17日(火) | 朝5時に「お母さん・・・」と病院のジュンから電話がきました。昨晩は緊張したのか、ほとんど眠れなかったようでした。吐き気も治まらず辛かったようです。Dr.に眠剤と吐き気止めと胃薬を出してもらったのですが、それを飲んでも治まらず、しばらくしてからもう一度飲んで、やっと少し眠れたようでした。 「手術のこと考えてたら、怖くなっちゃった・・・。」夜は個室だと一人になってしまうので、かなり心細かったようです。 手術の前日なので、麻酔科を受診。麻酔科の担当Dr.から説明を受け、ジュン自身が書類にサイン。(書類にサインって初めてです(^o^)/) それから入浴。いつもは病棟のお風呂に入ってたのですが、今回は地下にある、入院患者用のお風呂に一人で行ってみることに。行く時は不安そうでしたが、帰ってきたら「気持ち良かった〜♪」とゴキゲンでした。「お風呂やさんみたいだったよ♪」 看護師さんに、嫌なことは出来るだけしないようにするので伝えてください、と言われました。それでジュンは『おしっこの管が嫌なこと』そしてもう一つは『酸素マスクが嫌なこと』と気持ちを伝えました。それから、術後に回復状態を見るバレーチェックの練習。その後ちょっと調子に乗って、看護師さんと腕相撲までしちゃいました♪腕の力は自信のあるジュンですが、看護師さんもかなりの力持ち!五分五分のいい試合?でした。 手術を明日に控えて緊張してるからか、吐き気が強いようです。その様子を見て、不安が少しでも和らぐよう眠剤と吐き気止めの薬を早めに飲ませようと、病棟のDr.から提案がありました。私もそれに同意しました。 夜に麻酔科のDr.が「調子はどうですか?」とジュンの様子を見にきてくれました。 今晩9時以降から、絶食。手術は明日の午後からなので、飲み物は朝まで飲んでいいということでした。 今夜はぐっすり眠れますように。 |
8/18日(水) | 手術、当日。朝行って見ると、やはりあまり眠れなかった様子。でも「薬ちゃんと飲んだ?」と聞くと「飲んだよ!!」と元気な返事が返ってきました。 8時頃から、少し早く点滴を開始。 今回の手術は腹腔に入ってるシャントチューブの先端を取り出し、少し切ってからコネクターをつけ、そこに新しいチューブを繋いで、また腹腔に戻すという手術です。 朝から手術に入った人の後にジュンの番、ということで呼ばれるのを待っていました。やがて「呼ばれたよ〜。2時までに入って下さいって。」と看護師さんが伝えに来てくれました。いよいよです。 ストレッチャーに乗ったジュンを看護師さんと手術室まで送っていきます。 手術室の前で「頑張ってね!」と言うと「うん!!」と元気な返事。「行ってらっしゃい!!」と見送りました。ジュンは手を振りながら、手術室の中へ入っていきました。 病室に一足先に戻ってると、手術室までジュン搬送してくれた看護師さんが後から来て「ジュン君、泣かないで行きましたよ(^-^)v」と教えてくれました。 実質30分の手術ですが、前後合わせて1時間半。午後3時40分頃、ほぼ予定通り終えて病棟に戻ってきました。おかえり〜。「よく、頑張ったね」と言うと「うん・・・」とちょっと弱々しいけれど、笑顔で答えてくれました。 ジュンが嫌がっていた、おしっこの管と酸素マスクは使わずに、Dr.達が対処して下さったことを看護師さんが教えてくれました。大きな手術ではないので出来たことですが、子どもの気持ちを大切にして頂いたことに、感謝です。 その後移動レントゲン車で部屋で胸腹部レントゲン撮影。麻酔科のDr.が術後の様子を見に来てくれました。 私も今晩は、同じ部屋に泊まります。 |
8/19日(木) | この病院では、手術を受けた患者はその後定期的にバイタル、バレー、意識状態のチェックが看護師さんによって行われます。 バイタルはバイタルサインチェックといって、症状観察と体温、脈拍、呼吸、血圧の測定のこと。バレーチェックは足と腕の力の確認です。意識状態のチエックはシャントが機能してるかどうかの確認のため、今回特に重要となるものです。「お名前は?」「ここは、どこ?」「今はいつ?」と質問され、それに答えられるかどうか確認されます。寝てばかりいて意識状態は悪そうでしたが、聞かれるたびちゃんと答えていて、思いのほか意識はしっかりとしていいました。 5時過ぎにやっと起床。2時間ごとのチェックで起こされるにも関わらず、昨夜はずっと寝ていたジュンです。 「おはよー!」と言って、ニッコリ笑ってました。「早く、ベッド起こして♪」あぁ、元気で良かった。すぐにベッドを起こしてやりました。そして今度は喉渇いた〜と言うので、看護師さんに聴診器でお腹の音聞いてもらいました。「少しずつなら、飲んでもいいよ〜」すぐお水を準備してやりました。ストローで口に入れると「美味しい〜♪」 お水を飲んだ後「ここが痛いよ」と言うので見てみると、上唇の左側のところが赤く腫れていました。気管挿管した際に切れたのでしょう。看護師さんに言って薬を出してもらうことに。 その後自分でトイレにも行き、とっても元気。歩いてる様子を見た看護師さんに「昨日、手術した人じゃないみたいだね」と言われました。 その後胸腹部のレントゲンを撮るため1階の検査室へ。車椅子で点滴をつけたまま行きます。「わ〜い!」と久しぶりの車椅子に大喜び。その時点滴の針を入れてるところが痛い、というので見ると腫れている様子。急いで病棟に戻って見てもらうと針は折れてました。さし直すのかな、と思ったらわざわざさし直さなくても大丈夫だということでした。 手術したところの傷は、針で縫ってるのではなく接着ボンドで合わせてあるので抜糸もいらず(内部は縫ってありますが)、傷口を確認するだけなので、週末は外泊していいとのこと。土曜日から月曜日まで外泊となる予定です。 |
8/20日(金) | 朝、担当Dr.が部屋へ来てくれて、帰ってもいいぞ〜と言うので一日早く帰ることに。昨日点滴の針が折れてしまったことで3日間いくはずだった抗生剤も、昨日の夜から内服薬に変わっていました。それに食事もやはり家で食べたほうが食欲も出るだろうし、回復も早いと思いました。 今日の予定は眼科での視野検査。先月の外来受診の際に、入院した時に検査が出来るよう眼科と脳外科のDr.がセッティングしてくれていたのです。ジュンは上手に検査を受けていました。眼科の前に、頭部CTと腹部レントゲンも撮りました。 その後病棟で、外泊に備えて傷口の消毒と確認。病棟担当のDr.が傷のかさぶたになったところを全部剥がしてくれて、だいぶ綺麗になったようです。今回の手術で、元の傷よりも綺麗になるように合わせてくれているので楽しみです♪ 夕方頃より、お腹が痛いと訴えて辛そうでした。吐き気もありこれで「帰れるのかな?」と思いましたが、抗生剤に痛み止め、整腸剤に胃腸薬とたくさんもらって家でもケア出来るようにしました。 休んでいると、少し楽になったようなので家に連れて帰りました。 |
8/21(土)〜 8/23(月) |
外泊していました。まだ痛みはあるものの、けっこう元気でした。私と一緒に近所のスーパーまで歩いて行ったりしました。回復の早さにビックリ。 |
8/24 (火) | MRI検査のため、病棟に戻りました。検査時間は午後からです。 時間になり検査室から呼ばれて、さあ眠らせようと試みましたがなかなか寝てくれません。検査室に下りて、薬を追加し検査機の中へ入れてみましたが やっぱり無理な様子なので、あきらめて病棟へ戻りました。前回のMRI検査(5月)のときに使った薬の量の3倍使いましたが、効きませんでした。 その後、6時頃薬を追加して再びチャレンジしようと、Dr.から提案がありましたが、ジュンが吐き気を訴えて辛そうだったので今回はやめてもらいました。「それじゃ、次回リベンジしようか〜」その晩はジュンを連れて帰りました。 |
8/25 (水) | 午前中に病院へ戻りました。病棟入り口でDr.に呼び止められ、傷口を確認するため、ジュンはそのまま処置室へ。私は部屋で待ってると、しばらくしてDr.と一緒に部屋へ戻ってきました。「傷は85%の治り具合で、お風呂はまだ入らないで下さい」とのこと。治りが悪くてちょっとガッカリ。 それから、シャント圧確認のため頭部レントゲン。そして眼科の外来受診。術後の視野検査の結果を聞くためです。結果は少し見えづらいところはあるものの、変わりなしというとで一安心♪ それで、全部入院中の予定は終了。晴れて退院です。MRI検査が出来なかったことだけ、少し残念でした。 病棟スタッフの皆さん、ありがとうございました。担当の看護師さん、また腕相撲してね。今度は勝てるかな?マジックも見てやって下さいね。 売店の職員の皆さん。たくさん声をかけて頂いて嬉しかったです。 応援して下さった皆さん、本当に本当にありがとうございました。 |